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ネモ(NEMO)は、「ガンダムシリーズ」の宇宙世紀系作品群に登場する架空の有人操縦式ロボット兵器。初出は1985年のテレビアニメ『機動戦士Ζガンダム』。 人型機動兵器「モビルスーツ」の1機種。反地球連邦組織「エゥーゴ」の主力量産機で、地球連邦軍の「ジム」に似た外観を持つ。 当記事では、ゲームや雑誌などのメディアミックス企画で設定された派生機の解説も記述する。 == 機体解説 == グリプス戦役当時においてすでに旧式化していたジムII、高性能と引き換えに生産性に難があったリック・ディアスに替わるエゥーゴの主力機。設計・製造はアナハイム・エレクトロニクス社が担当した。 ジム系で初めてムーバブルフレームを採用したMSであり、基本性能はハイザックやジム・クゥエルなどの外骨格機を上回るうえ、操縦特性は柔軟であるために実戦経験の少ない新兵でも簡単に操縦できるなど、量産機としての要求水準をほぼクリアしていた。 ビームライフルはジムIIのBR-S-85系(AEボウワ社製:出力1.9MW)を使用するほか、リック・ディアスの武装も使用可能であった。 型式番号はリック・ディアス、百式に続く機体として「MSA-003」が与えられた。 装甲材や基本骨格はジムIIから大幅に改良されており、特に装甲に関してはジム系としては異例のガンダリウム系装甲が採用されている。ただし、これについては資料によって内容の異なる記述がされている。テレビ放送当初の資料では大量生産のためにガンダリウムαを採用したとされているが〔プラモデル1/144ネモの解説書。〕、後年の解説ではマラサイ同様のガンダリウムγとなっているものがある。また、γとしながらも最初期の機体のみαであるとの説もある〔ガンダムパーフェクトファイル13より。初期型にαを使用した理由は未記載。ガンダリウムα、γの設定についてはガンダリウム合金の記事も参照。〕。 当初、エゥーゴではより高性能のマラサイを主力機として前線に、本機はその支援用として運用する戦術が思案されていたが、マラサイが政治的取引によってティターンズへ奪われる形となったため、エゥーゴは急遽ネモを主力機として運用せざるを得なかった〔詳細はマラサイ#機体解説を参照。〕。 本機のために新規製造された装備は、連邦系量産機では初となるスライド式シールドのみで、ビーム・ライフルは前述通りジムIIの物を、ビーム・サーベルはリック・ディアスや百式と同型の物(出力0.4MW)が流用された。ジムIIとは違いビーム・サーベルは1基のみの装備ではなく、腰部後方のラッチに2基装備する。なお、初期はジム系シールドを装備して出撃している機体も見られた。 エゥーゴ初の地球侵攻作戦であるジャブロー侵攻作戦において主力機として投入された。同作戦で生き残った機体は、ロベルト中尉らによって宇宙におけるエゥーゴの拠点データの消去が行われ、地球上における協力組織カラバへ譲渡された結果、同組織の主力機として活躍した。キリマンジャロ襲撃戦ではドダイ改に乗り、アムロ・レイのディジェやジムIIと共にアウドムラを母艦として戦った。 火力が低いことが問題とされた一方、専用のビームカノン〔外観上のデザインはテレビ版『機動戦士Ζガンダム』劇中においてプチモビルスーツが使用したものをベースとしている。〕も開発され、一部の機体に装備された。このビームカノンは、奇襲用の長距離武装として運用効率の悪い百式のメガ・バズーカ・ランチャーに代わる武装として設計されている。兵装本体には照準カメラ・センサーや固定用ピックといった種々のオプションの装着が可能であり、射撃を行う本機は頭部カメラアイに専用ゴーグルを装備する。そのため、頭部の外観は通常のネモとは異なるものとなる(#劇中での活躍も参照)。なお、同兵装の運用データはΖガンダムのハイパー・メガ・ランチャーなどエゥーゴの長距離武装に活かされた。 緑と青を基調とする本来以外のカラーリングとして、第11話ではリック・ディアスと同じ色に塗られた本機がサラミスから発進する姿が一瞬だけ確認できるほか、第17話「ホンコン・シティ」の冒頭ではベン・ウッダー指揮下にあるスードリのMSデッキに、連邦軍カラーのジムIIと同じ赤と白に塗られた本機が置かれている。 また、劇場版『機動戦士Ζガンダム A New Translation 「星の鼓動は愛」』のラストではアーガマに集結しているMS群の中、左舷中央付近にジムIIのエゥーゴカラーに塗られた本機らしき機体が確認できる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ネモ (ガンダムシリーズ)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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